先の見えない時代のキャリアデザインの考え方

 技術革新とグローバル化の加速で社会の変化はとても早く、5年先をも見通すことが困難な時代。今後どんな風に働いていくのか、果たして仕事があるのか不安に思う方も多いでしょう。今回の記事では少し状況を整理して、先が見えない時代のキャリアデザインについて、これからどんな考え方や行動が必要なのか、考えてみたいと思います。

人生100年時代に突入 75歳まで働く想定をしておきましょう

人生100年時代、私たちの寿命は今後更に延びると言われています。今40代〜50代の方は、恐らく90歳過ぎまで生きる人がかなり増える予想とのこと。60歳以降の就業期間も長くなっていくでしょう。長く暮らしを維持するためには、収入が年金だけの期間をなるべく短くする必要があります。なぜならほとんどの方は年金だけでは暮らしの維持が難しく、貯蓄を切り崩しての生活になるからです。

仮に95歳まで生きると予想した場合、75歳まで働くと年金だけの期間は約20年程になります。75歳まで働くとしたら、現在55歳の場合は後20年、45歳の場合は後30年働くことになります。これから20年、30年どこでどのように働くのでしょう。

自分固有の価値を作り出し、人からの信用・信頼を積み重ねましょう

私たちにはシニアになってからも長期で幸せに働くロールモデルがまだ存在していません。自分たちで納得のいく働き方を作り上げていくしかないのです。今の60代、70代の方々の仕事は特に女性の場合は、清掃や飲食関連等、誰にでも代替可能な職種が多い状況です。定年制の無い会社で働いている人は極わずかです。またずっと正社員で継続してこられた方は、高年齢者雇用安定法により65歳までは雇用が義務づけられ、会社に残ることが可能です。

よく若い人から年金がもらえるんでしょうか。今後の日本はどうなっていくのでしょうか、と質問を受けるがみんな問いが間違っている。あなたが問うべき対象は未来ではなく他でもない自分だ。やりたい事は何か。今この瞬間どんな生き方ができたら幸せなのかを真剣に考え抜けばいい。(中略)今何したい事は何と問われたら、小さなことも含めて10個ぐらいあげられると良い。そしてすぐに実行に移せると良い。
「10年後の仕事図鑑」より

堀江 貴文氏、落合 陽一氏の共著「10年後の仕事図鑑」(SBクリエイティブ)は、若者に向けた本ですが、今後の社会の流れとポジショニングの取り方をさくっとまとめてあり参考になります。若者だけにあてはめるのではなく、全世代にあてはまる考え方と思います。自分の好きな事、得意なことに労力、エネルギーを集中し、オンリーワンのポジショニングを自ら作り出すこと。

一見すると、金銭価値に直接変換できないような物事がこれからは経済活動になっていく。これからの時代、時給〇〇円と定型化された労働に自分を当てはめるのではなく、自分固有の価値や信用を生み出すことに時間を使おう。
「10年後の仕事図鑑」より

私も同感です。今後「どこかに雇用されて時間を切り売りしていく働き方」だけでは、やりがいという観点、体力的な問題から何十年も継続できるとは思えません。キーワードは「組み合わせ」です。自分固有の価値で仕事につなげる所謂フリーランス、業務委託での働き方と、週2〜3日程度の雇用されて働くパートタイムとを組み合わせ、リスクヘッジをしながら生き延びていく。そんなシナリオも描けると思います。

「自分固有の価値や信用を生み出すこと」は、すぐにお金に変換できるわけではないので、一見難しいように思いますが、ミドル世代は経験が豊富で、知識もあり、若い頃と比べ精神的な安定も獲得しています。「これだ!」という道を見つけ、エネルギーを集中させることができれば、案外早く金銭的価値に辿りつけるのではないでしょうか。

今できること、少し先の目標にエネルギーを注ぎましょう

自分固有の価値を生み出すためには、その価値の源泉を見つける必要があります。まずは、これまでの自分の職務経歴、スキルや能力、資格、人脈等を棚卸しをして丁寧に振り返ります。この作業をする中で、様々な気づきが得られると思います。自分が心の奥で本当にやりたかった事、時間があれば挑戦したかったことを掘り起こせる時もあります。また汎用性のあるスキルをピックアップして、スキル同士を組み合わせたりしてみましょう。

どんなに小さなことでもいいので、「私にしか生み出せない」「私のこのスキルを足したら素敵なものができそう」というものが見つかったら、もう後は行動あるのみです。後は人からの信頼、信用を得ることを意識するようにしましょう。これはお金に匹敵する価値になります。

方向性が見えてきたら、10年後、5年後、1年後、半年後、1ヶ月後というように目標を細かく刻んでみてください。そうすると、今日からできることが少し見えてくるでしょう。後は今の仕事を継続しながら、「今できること」「少し先の目標」に向けて、行動を起こしてみてください。

[ 先の見えない時代のキャリアデザインの考え方 ]女性のはたらくこと, 2020/03/23 22:03